人もモノも切るだけに特化した創薬企業「タケダ」
9年前の「トンデモ本」が可愛く見える非常識の連続
2024年11月1日号
業界の「事情通」を自認するならば、1回は読んだという人も多いに違いない『大丈夫か武田薬品』(ソリックブックス刊 15年)。「巨額投資の上に外国人に占拠されたのは、国家的損失だ」とのアジテーションのコピーが目を引く同書を綴ったのは、セイコー電子工業(現セイコーインスツル)社長や国連親善大使などを歴任した故・原禮之助氏と、その弟で武田薬品不動産初代社長などを務めた武田薬品OBの原雄次郎氏の2人である。
雄次郎氏は周知の通り、武田薬品OB112人で立ち上げた「タケダの将来を憂う会」の代表を務めるなど、義憤に駆られたアグレッシブな活動で、クリストフ・ウェバー社長を筆頭とする同社の上部構造タケダ・エグゼクティブ・チーム(TET)にとっては目の上の瘤のような存在となっている。
同書が刊行された当時はまだ、ウェバー社長の力量が「未知数」で...
業界の「事情通」を自認するならば、1回は読んだという人も多いに違いない『大丈夫か武田薬品』(ソリックブックス刊 15年)。「巨額投資の上に外国人に占拠されたのは、国家的損失だ」とのアジテーションのコピーが目を引く同書を綴ったのは、セイコー電子工業(現セイコーインスツル)社長や国連親善大使などを歴任した故・原禮之助氏と、その弟で武田薬品不動産初代社長などを務めた武田薬品OBの原雄次郎氏の2人である。
雄次郎氏は周知の通り、武田薬品OB112人で立ち上げた「タケダの将来を憂う会」の代表を務めるなど、義憤に駆られたアグレッシブな活動で、クリストフ・ウェバー社長を筆頭とする同社の上部構造タケダ・エグゼクティブ・チーム(TET)にとっては目の上の瘤のような存在となっている。
同書が刊行された当時はまだ、ウェバー社長の力量が「未知数」であ
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